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田中 康介*; 前田 宏治*; 勝山 幸三*; 井上 賢紀*; 岩井 孝; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Materials, 327(2-3), p.77 - 87, 2004/05
高速実験炉「常陽」で照射した2本のウラン・プルトニウム混合窒化物,(U,Pu)N,燃料ピンの照射挙動について、FPガス放出とスエリングに着目して議論した。最高線出力は75kW/m、ピーク燃焼度は4.3at.%であり、照射後の燃料の健全性が確認された。燃料ペレットからのFPガス放出率とスエリング速度は、初期ギャップ幅を変えた2本の燃料ピンにおいて、それぞれ3-5%,1.6-1.8%/at.%burnupの範囲であった。FPガスの大半は(U,Pu)Nの結晶粒内に保持され、一部がガスバブルとして析出していた。被覆管の外径変化は2本の燃料ピンで異なっており、初期ギャップ幅の大きな燃料ピンではペレットのリロケーションに起因すると思われる非均一な外径変化,オーバリティが観測された。
井上 賢紀*; 岩井 孝; 荒井 康夫; 浅賀 健男*
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.1694 - 1703, 2003/11
スミア密度を変えたウラン・プルトニウム混合窒化物燃料ピン2本を、高速実験炉「常陽」で燃焼度約4.3at.%(約40GWd/t)まで照射した。ピーク線出力は75kW/m、オーステナイトステンレス鋼被覆管最高温度は約906Kであると評価された。燃料ペレットと被覆管のギャップ幅の狭い高スミア密度の燃料ピンでは、ペレットのスエリングに起因した被覆管との間の機械的相互作用により、ほぼ等方的な直径増加が観測されたのに対し、ギャップ幅の広い低スミア密度の燃料ピンでは、ペレットのリロケーションに伴う機械的相互作用により、非等方的な直径変化が観測された。半径方向の気孔分布と結晶粒内に保持されたキセノン量の分布を用いた温度解析を行い、ペレットのスエリングが顕著となるしきい温度を評価した。
荒井 康夫; 岩井 孝; 中島 邦久; 長島 久雄; 二瓶 康夫; 勝山 幸三*; 井上 賢紀*
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.1686 - 1693, 2003/00
高速実験炉「常陽」で約4.3at.%(約40GWd/t)まで照射したウラン・プルトニウム混合炭化物燃料ピンの照射挙動を報告する。ピーク線出力は71kW/m、オーステナイトステンレス鋼被覆管最高温度は約905Kであると評価された。高い線出力照射であるにもかかわらず組織再編は穏やかであった一方で、MOX燃料と比較すると高いスエリング速度と小さなFPガス放出率を示した。照射試験に用いた混合炭化物燃料は超化学量論組成を有していたが、ステンレス鋼被覆管との間の化学的相互作用の兆候はみとめられなかった。また、ほぼ同じ照射条件で照射したウラン・プルトニウム混合窒化物燃料との照射挙動の比較を行った。
岩井 孝; 中島 邦久; 菊地 啓修; 木村 康彦; 長島 久雄; 関田 憲昭; 荒井 康夫
JAERI-Research 2000-010, p.110 - 0, 2000/03
ウラン・プルトニウム混合窒化物ペレットを充填した外径9.4mmのヘリウムボンド型燃料ピン2本を、89F-3Aキャプセルに組み込み、JMTRにおいて最高線出力73kW/mの条件で燃焼度5.5%FIMAまで照射した。約5ヶ月間冷却した後、照射キャプセルを東海研の燃料試験施設へ搬入して、計37項目の非破壊及び破壊試験を実施した。照射後の燃料ピンに有害な欠陥はなく、健全であった。FPガス放出率は約2~3%と極めて低い値であるとともに、燃料ピンの外径増加率は最大でも約0.4%に留まるという結果を得た。また、ステンレス鋼被覆管内面に有意な腐食は観察されなかった。
岩井 孝; 中島 邦久; 菊地 啓修; 木村 康彦; 金井塚 文雄; 関田 憲昭; 荒井 康夫
JAERI-Research 2000-009, p.36 - 0, 2000/03
JMTRにおいて最高燃焼度4.1%FIMAまで照射したウラン・プルトニウム混合窒化物燃料中のウラン、プルトニウム及び核分裂生成物の微視的な挙動を調べた。燃料ペレットのX線回折では、燃料マトリクスの格子定数が、照射前に比べて0.1~0.3%増加していたが、おもに自己照射損傷の蓄積によるものと考えられる。アクチノイド及び核分裂生成物のペレット内の分布は、おおむねペレット内での熱中性子束に依存していたが、Pdについては数m程度の析出が観察された。燃料と被覆管の境界に、プルトニウムとニッケルを含む介在物が観察され、若干の化学的相互作用が生じた可能性が示唆された。
岩井 孝; 荒井 康夫; 中島 邦久; 木村 康彦; 助川 友英; 鈴木 康文
JAERI-Research 96-065, 47 Pages, 1996/12
高速炉用新型燃料であるウラン・プルトニウム混合炭化物燃料中のプルトニウム及び核分裂生成物の挙動をX線微小分析により調べた。試験には、JMTRにおいて4.5%FIMA及び3.7%FIMAまで照射した炭素含有量の異なる二種類の炭化物燃料ペレットを用いた。ほぼ化学量論組成をもつ燃料では、燃料と被覆材との化学的相互作用(FCCI)により生成したと考えられる数m厚さ程度の反応層が確認された。一方三二炭化物を含む燃料ではFCCIの兆候は見られなかった。いずれの燃料においてもクラックの回復現象が観察されたが、照射中のスエリングと再焼結によるものと推定される。
荒井 康夫; 岩井 孝; 笹山 龍雄; 岡本 芳浩; 中島 邦久; 新見 素二; 助川 友英; 山原 武; 鈴木 康文
JAERI-Research 95-008, 92 Pages, 1995/02
ウラン・プルトニウム混合窒化物ペレットを充填したヘリウムボンド型燃料ピン2本を、88F-5Aキャプセルに組み込み、JMTRにおいて最高線出力65kW/mの条件で燃焼度4.1%FIMAまで照射した。照射後の燃料ピンに有害な欠陥は無く健全であった。燃料中心の装荷した熱電対指示は照射期間中に燃料温度が低下する傾向を示し、ペレットと被覆管のギャップが徐々に閉塞することが確認された。FPガス放出率は約2~3%と極めて低い値であるとともに、燃料ピンの外径増加率は最大でも約0.4%にとどまるという結果を得た。また、ステンレス鋼被覆管内面に有意な腐食は観察されなかった。そのほか、照射に伴う燃料組織変化等についても知見を得た。
荒井 康夫; 岩井 孝; 笹山 龍雄; 中島 邦久; 野村 勇; 吉田 武司; 鈴木 康文
JAERI-Research 94-027, 66 Pages, 1994/11
本報告書は、混合炭化物燃料ペレットを充填したHeボンド型燃料ピンを組み込んだ87F-2Aキャプセルの照射及び照射後試験結果についてまとめたものである。照射はJMTRにおいて平均線出力60kW/mの条件で行い、燃焼度は4.4%FIMAに達した。照射後の燃料ピンには有害な欠陥も無く健全であった。燃料ピンの断面写真からは、燃料ペレットと被覆管の間のギャップが閉塞されていることが確認された。熱安定型ペレットの採用に起因して、従来の燃料と比較して、極めて低い閉気孔率とFPガス放出率、緩やかな組織変化等が観測された。最大で~0.06mmの被覆管の外径増加が観測されたが、燃料ピンの照射健全性に影響するものではなかった。また、被覆管内面の浸炭現象もみとめられなかった。
間柄 正明; 辻 利秀*; 内藤 奎爾*
Journal of Nuclear Materials, 203, p.172 - 178, 1993/00
被引用回数:3 パーセンタイル:38.07(Materials Science, Multidisciplinary)テルルは、高温で腐食性の強い元素であり、高速炉中では、核分裂収率約1%で生成する。本研究では、テルルによるステンレス製燃料被覆管の腐食に関する基礎データを得る目的で、腐食速度に関係するテルル化鉄中の鉄の拡散係数を、メスバウア-分光法およびトレーサー法を用いて測定した。トレーサー法では、巨視的な拡散係数が求められるのに対して、メスバウアー法では、原子の格子間ジャンプ頻度が求まり、これを用いて拡散係数を計算する。この合異なる方法で、-テルル化鉄中の鉄の拡散係数および拡散の活性化エネルギーが求まった。又、これらのデータを使い、鉄の拡散過程について議論した。
間柄 正明; 辻 利秀*; 内藤 奎爾*
Journal of Nuclear Materials, 203, p.179 - 185, 1993/00
被引用回数:3 パーセンタイル:38.07(Materials Science, Multidisciplinary)テルルは、高速炉内で核分裂収率約1%で生成し、燃料の温度勾配によって、その表面に運ばれ、被覆管内面と反応するといわれている。又、高温での腐食反応は、拡散によって律速されていると考えられる。本研究では、腐食生成物の一つである-テルル化鉄中の鉄の拡散を、メスバウアー分光法を用いて測定し、拡散係数、拡散の活性化エネルギーを求めた。又、この結果を、FBR被覆管内面温度付近で安定な、鉄-テルル化合物である-、-、-テルル化鉄中の鉄の拡散と比較すると、活性化エネルギーは、テルル濃度とともに高くなり、拡散係数は小さくなった。これらの結果について、テルル化鉄の結晶学的見地から考察した。
間柄 正明; 辻 利秀*; 内藤 奎爾*
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(1), p.68 - 77, 1992/01
鉄とテルルの反応速度を、テルル分圧350Pa反応温度873~1023Kおよび反応温度923Kテルル分圧667~1000Paで測定した。又、テルル化鉄の成長機構を明らかにするために、生成したテルル化鉄層を、EPMA・マーカー実験・X線回折法を用いて調べた。その結果、鉄板上に成長したテルル化鉄層は2層に分かれている事がわかり、内層は-テルル化鉄で、C軸に対し垂直方向に成長していた。また、外層は、反応温度980K以上では-テルル化鉄、980K以下では-および-テルル化鉄よりできていた。さらに反応は、テルル化鉄中の鉄の拡散により律速されていると考えられ、反応の活性化エネルギーを拡散のそれと比較した。その結果、980K以上では-テルル化鉄中の鉄の拡散が、980K以下では-テルル化鉄中の鉄の拡散が、テルル化鉄層の成長を律速している事がわかった。
荒井 康夫; 鈴木 康文; 笹山 龍雄; 岩井 孝; 関田 憲昭; 大和田 功; 新見 素二; 大道 敏彦
JAERI-M 91-191, 93 Pages, 1991/11
化学量論組成の異なる混合炭化物燃料(U,Pu)C及び(U,Pu)Cペレットをそれぞれ充填した2本の燃料ピンを1体のキャプセル(84F-10A)に組み込み、JMTRにおいてピーク線出力59kw/mの条件で3.0%FIMAまで照射した。約4ヶ月間冷却したのち、照射キャプセルを東海研の燃料試験施設へ搬入して、計37項目の試験を実施した。燃料ピンの断面写真から、当初存在していた燃料ペレットと被覆管の間のギャップが閉塞されていることが確認された。ペレット中心部においては、製造時に存在していた微少な気孔が減少していたほか、周辺部に比較して結晶粒の成長がみとめられた。開気孔率の高い(U,Pu)C燃料ピンの方が、(U,Pu)C燃料ピンに比較して高いFPガス放出率を示した。被覆管内面近傍で浸炭現象がみとめられたが燃料ピンの照射健全性に影響するものではなかった。
間柄 正明; 辻 利秀*; 内藤 奎爾*
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(8), p.721 - 731, 1991/08
鉄クロム合金(1.17~11.96at.%Cr)とテルルの反応速度定数を、テルル分圧350Pa反応温度873~1023Kおよび反応温度923Kテルル分圧66.7~600Paで測定した。また、テルル化合物の生成機構を明らかにするために、マーカー実験を行い、生成したテルル化合物層を、EPMA、X線回折法を用いて調べた。その結果、反応速度は放物線則に従い、テルル化合物層は、内層、中間層、外層からなり、内層はテルル化クロム層、中間層は-テルル化鉄層、外層は、-及び-テルル化鉄からできていた。クロムによる合金の保護効果は、テルル化クロムが、合金表面を緻密に覆うことにより、鉄の外方拡散を妨げているためと考えると、説明できる。反応の活性化エネルギーを、-、-、-テルル化鉄中の鉄の拡散のそれと比較することにより、テルル化反応の律速段階を、議論した。
岩井 孝; 笹山 龍雄; 前多 厚*; 相沢 作衛; 川崎 公靖; 相沢 雅夫; 半田 宗男
JAERI-M 89-186, 101 Pages, 1989/11
化学量論組成の異なるウラン・プルトニウム混合炭化物燃料、(U,Pu)C及び(U,Pu)Cを充填した2本の太径燃料ピン(外径9.4mm、長さ170mm)を1体のキャプセルに組み込んでJRR-2で、線出力640W/cmで1.5at%燃焼度まで照射した。東海研燃料試験施設で実施した照射後試験では、低密度(83~84%T.D.)の燃料ペレットを用い、低燃焼度であったため、燃料ピンの寸法変化は観察されなかった。FPガス放出率は2本の燃料ピンとも約9%であり、ペレットの開気孔率と関連していた。燃料ペレット中の気孔の数が中心部では大幅に減少した。被覆材の内面腐食は、(U,Pu)C燃料ピンで観察され、燃料の炭素ポテンシャルに依存していた。線スキャニングにより、Csの一部が燃料ペレットから温度の低いプレナム部へ移行していることが確認される。
半田 宗男
JAERI-M 8688, 44 Pages, 1980/02
高速炉用ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料とステンレス鋼被覆材の化学的相互作用(FCCI)ついて、研究の現状および問題点などを総合的に整理して解説した。特に、FCCIを支配する重要な要因の一つである燃料の酸素ポテンシャルについては、その測定法、酸素の再分配現象の影響、照射燃料についての実測値など詳説した。また、FCCIの機構に関しては、従来報告されている粒界および全面腐食に加えて、最近GEから発表された高燃焼度において重要な役割を演じる被覆材成分の科学的移行(CCCT)についても紹介した。最後にFCCIによる腐食厚さの統計的取扱いおよびその防止法の開発について述べた。